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石原内科

リハビリテーション科

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健康だより

ノロウイルス感染症の症状・治療法及び家庭における注意点

1》ノロウイルス感染症の症状・治療法について

1.症状: 主な症状ははき気、おう吐及び下痢です。通常は便に血液は混じりません。あまり高い熱とならないことが多いです。小児ではおう吐が多く、おう吐・下痢は一日数回からひどい時には10回以上の時もあります。感染してから発病するまでの「潜伏期間」は短くて数時間〜数日(平均1〜2日)であり、症状の持続する期間も数時間〜数日(平均1〜2日)と短期間です。

2.治療法: 特効薬はありません。症状の持続する期間は短いですから、その間に脱水にならないように、できる限り水分の補給をすること(場合によっては病院で点滴をしてもらって)が一番大切です。抗生物質は効果がありません。その他は吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的です。

2》家庭における注意点
学校、職場、施設内でノロウイルス感染によるおう吐・下痢症が発生しても、その最初の発端は家庭内での感染による場合が多いです。特に子どもや高齢者は健康な成人よりもずっとノロウイルスに感染しやすく、発病しやすいですから、家庭内での注意が大切です。

1.最も重要な予防方法は手洗いです。帰宅時、食事前には、
家族の方々全員が流水・石けんによる手洗いを行うようにしてください。

2.貝類の内臓を含んだ生食は時にノロウイルス感染の原因
となることを知っておいてください。
高齢者や乳幼児は避ける方が無難です。

3.調理や配膳は、充分に流水・石けんで手を洗ってからおこなってください。

4.おう吐物・下痢便の処理
ノロウイルス感染症の場合、そのおう吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれており、わずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。
また、ノロウイルスは塩素系の消毒剤商品名:ピューラックス、ミルトンなど、
(200 ppm以上に薄めて)や家庭用漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど
約200倍程度に 薄めて)でなければ効果的な消毒はできません。
マスク・手袋をしっかりと着用し、雑巾・タオル等で
吐物・下痢便をしっかりとふき取ってください。ふき取った雑巾・
タオルはビニール袋に入れて密封し、捨てることをお勧めします。

5.衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒 おう吐物や下痢便で汚れた衣類は、マスクと手袋をした上でバケツやたらいなどでまず水洗いし、
更に塩素系消毒剤で消毒することをお勧めします。
拭き取った場所や水洗いした箇所も同じように消毒します。

(感染症情報センターHPより)
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