琉球大学 大屋祐輔助教授等による調査結果によると、かつては長寿県として知られた沖縄の状況は、近年大きく変化している。
2000年の沖縄県民の平均余命を見ると、女性では0歳の平均余命は依然として全国1位であった。しかし、男性では1995年の4位から26位と急落している。
2000年の脳梗塞による死亡率が1985年と比べて明らかに増加しており、なかでも40〜50歳代において循環器疾患による死亡率が全国でも高い順位を占めていた。
沖縄が1972年までに米国統治下であったために戦後早くに米国型ライフスタイルが始まり、特に食生活が大きく影響を受けたことがあるという。
1日の脂肪摂取エネルギー比率を見ると、1951年は沖縄も全国平均とほぼ同じ10%以下であったが、1970年には厚生労働省が示す適正上限の25%を超えた。
一方、全国平均は沖縄に遅れること10年、1980年に25%近くまで上昇したが、そのころ沖縄はすでに30%に達していた。
沖縄では全国に先んじてメタボリックシンドロームが増加しており、これは循環器疾患による死亡率が、 特に若中年層で増加傾向にあることに関連すると考えられる。
これまでにも、食生活を中心とした生活習慣欧米化の日本人への影響につてはハワイ在住日系人などの調査があります。
メタボリックシンドロームについては医師にお尋ね下さい。
当院では、内臓脂肪の測定、頸動脈エコー検査、足の動脈硬化検査など
メタボリックシンドロームに関する検査も行っています。